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Q47-1 病院で片頭痛と診断され鎮痛薬を処方してもらいました。使っても大丈夫でしょうか?

 お子さんが片頭痛と診断されたわけですから、相当強い頭痛、嘔気・嘔吐や光過敏・音過敏に悩まされていることと思います。頭痛発作のタイミングによっては学校を欠席したり早退したりすることもあるでしょう。起こってしまった頭痛をいかに軽くしてあげるかが、子どもの生活の質を高める重要なポイントだと思います。

子どもの片頭痛は、持続時間が短いため、1時間くらいで治ってしまう子がいます。痛みがなくなれば元気になりますので、親や学校から仮病ではないかと誤解されるケースもあります。それでも1時間以上続いてしまう子もいますので、その際には鎮痛薬を使用するとよいでしょう。子どもの片頭痛に対しては、アセトアミノフェンとイブプロフェンが有効かつ安全な薬剤とされています。飲むのをためらって、頭痛がひどくなってから使用すると、本来効果がある薬剤も、最良の効果が得られにくくなります。従って、頭が痛いと感じ始めたらすぐに鎮痛薬を使用するようにして下さい。そのうえで暗い静かな部屋で横になると良いでしょう。リラックスするかもしれないと、頭痛時に入浴することはやめましょう。片頭痛は入浴で悪化することが多いとされています。

小学校高学年以上で、アセトアミノフェンやイブプロフェンの効果が乏しい場合には、片頭痛治療薬であるスマトリプタン点鼻やリザトリプタン内服で効果が得られる場合があります。年少児で鎮痛薬の効果が得られない場合は、他の原因も考えられるため、主治医と相談する必要があります。

いつ頭痛がおこるか予測できないことが多く、学校でも速やかに鎮痛薬を使用できるように、あらかじめ情報交換をしておくと良いでしょう。気合いだけで片頭痛は治りません。

Q47-2 頭痛の回数が多いため予防治療薬を処方してもらいました。毎日飲んでも大丈夫でしょうか?

 片頭痛の場合、頭痛の回数が多い、あるいは程度が強いことによって、鎮痛薬を使用する回数が増えてしまう場合があります。その際に鎮痛薬を飲みすぎて頭痛が悪化することがあります。具体的には、単一成分の鎮痛薬を月に15日以上、または市販薬に多い複合鎮痛薬を月に10日以上、3ヵ月を超えて使い続けている場合をさします。このような薬物乱用を避けるためにも、予防治療薬を使用します。

予防治療薬には数種類の薬剤が使用されています。風邪薬としてよく使用されるシプロヘプタジン、抗てんかん薬として使用されるバルプロ酸、抗うつ薬として使用されるアミトリプチリン、カルシウム拮抗薬であるロメリジンなどが挙げられます。いずれの薬剤も、最低1ヵ月は続けて内服し、効果判定をおこないます。頭痛の回数、程度が減れば、それだけ鎮痛薬を使用する回数も減るため、予防治療薬の役割は大きいと考えられます。医師の指導のもとに適切に内服させることが重要であると思います。月に1回の頻度で片頭痛があるというだけで、予防治療薬を使用する必要はありません。

(名古屋市立大学大学院医学研究科 新生児・小児医学分野 安藤直樹)


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