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Q23:家では良くしゃべるのに、外に出ると保育園の先生やお友達とも話ができません。どうしてなのでしょうか?

A:
・お子さんの状態からは、場面緘黙症(ばめんかんもくしょう)ということについて、考えてみる必要があると思われます。
・場面緘黙という言葉は、本来、話す能力は十分あるのに、特定の場面において、全く話せなくなってしまう様子を意味します。自分の家では、お父さん・お母さん・兄弟などの家族と、全く普通に問題なくお話をしているのに、学校や幼稚園など家の外や、家庭内でも家族以外の人が同席すると、まったく話さないか、ほとんど話さなくなってしまう状態を指しています。
・いわゆる「人見知り」や「恥ずかしがり屋」といったものでは、最初の内、話さないことはあっても、遊びなどを通じて一度打ち解け始めると話すことが可能になりますし、何年もそういった状態が続くことはないと考えられます。一方、場面緘黙の場合は、症状がとても強く、何年たっても症状が改善せずに、一貫して長く続く場合があるといった点で異なります。
・ことばを必要としない遊びなどでは、発話以外の表情・動作などで、他の子供達とコミュニケーションを取ることができることも多く、話さないことにより生じる問題点はあるものの、異常行動や、物事の理解などについての問題は多くありません。
・治療法としては、主に、心理行動療法などによるアプローチと、薬剤によるアプローチが行われることがありますが、いずれにしても、これまでの経過や症状を詳細に聞かせていただき、十分な情報を得た上で診断し、そのお子さんの特性と変化を確認しながら、少しずつ、その後の方向性を決めていくことが重要です。特に、無理に話させようとしないことが重要です。
・年齢が小さいうちは、本人の発達についても基本的に普通であり、周囲との関係も問題なく過ごせることも多いのですが、話せないことが続くことにより、結果として、成長していく過程で、学習力の向上が困難となることや、社会的に自立していけなくなるなど、二次的な問題も生じてくることがありますので、早めに、小児科医・小児神経専門医などにご相談いただくことが大切です。

(岐阜大学医学部附属病院小児科 加藤善一郎)


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