日本小児神経学会
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平成22年12月24日

厚生労働大臣               細川 律夫 殿
厚生労働省健康局疾病対策課     難波吉雄課長 殿
厚生労働省雇用均等・
児童家庭局母子保健課         泉 陽子課長 殿

一般社団法人 日本小児神経学会
       理事長 大澤真木子
薬事委員会委員長 大塚 頌子

       

難治てんかんの治療に用いられる『ケトン・フォーミュラ』に関する要望

厚生労働省におかれましては、平素薬事行政ならびに国民の健康・福祉の向上に一方ならぬご尽力を賜り、心から感謝申し上げます。

 今回は小児難治てんかんおよびその他の代謝疾患の治療に用いられる『ケトン・フォーミュラ』の安定供給を確保するために、『ケトン・フォーミュラ』を厚生労働省の補助金対象の特殊ミルクにしていただくことをお願い申し上げます。

 最近10年間に、わが国でもいくつかの新規抗てんかん薬が承認されましたが、難治てんかんをもつ小児に使用できる医薬品は未だ限られており、薬物療法だけでは発作の改善が見られない小児が数多く存在します。てんかんは小児期に発症する症例が多く、早期から十分な治療を行うことが患児の健やかな成長・発達を促し、学校および社会生活の改善をもたらすために重要です。
 ケトン食療法は1960年以降種々の抗てんかん薬の開発に伴い、一時はあまり用いられなくなっておりましたが、1990年代からその効果が再評価されはじめ、日本でも2004年頃から使用例が増え、当学会での治療報告も増えてきました。また、糖質代謝の先天性異常であるグルコーストランスポーター1異常症では、乳児期からのてんかん発症、精神運動発達遅滞を来しますが、従来の抗てんかん薬が無効で、ケトン食療法が唯一の治療法であります。これら代謝異常症を基礎疾患とする症例を含めすべての難治てんかんに対し、ケトン食療法は有力な治療法であることが世界中で認識されています。
 ケトン食の作用機序としては、体内のケトン指数を一定の範囲に維持することがてんかん発作の軽減に関与すると考えられております。ケトン食は市販のオイル・油脂分の多い食材を主な食材として調理するのですが、特殊ミルクであるケトン・フォーミュラをケトン食の一部として使用することにより、食事のバランスの改善とバラエティを増やすことが容易になります。また、乳児であればケトン・フォーミュラを主に用いてケトン食療法を行うことが可能です。このようにケトン・フォーミュラがあれば保護者の負担も軽減され、長期のケトン食療法の継続が可能となります。
 現在、ケトン・フォーミュラは特殊ミルクを製造している民間企業より無償で供給されておりますが、ここ数年急激に使用症例数が増え、さらに増加が見込まれる状況です。今後ともケトン食療法を治療法として選択し続けるためには、ケトン・フォーミュラを厚生労働省の補助金対象の特殊ミルクに位置づけていただくことにより、ケトン・フォーミュラの安定的な製造・供給の確保を容易にしていただくことが必須ではないかと考えます。
 ケトン・フォーミュラに関する厚生労働省の特段のご高配を切にお願い申し上げます。


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