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2008年11月10日

厚生労働省 厚生労働大臣                  舛添 要一殿
厚生労働省健康局 疾病対策課課長            岩ア 康孝殿
厚生労働省健康局 疾病対策課 難病調査医療係係長 大谷 剛志殿

小児交互性片麻痺に関する要望書

日本小児神経学会
  理事長 大澤真木子
日本てんかん学会
  理事長 田中達也

       

小児交互性片麻痺を特定疾患にお加えいただけますよう要望いたします。

小児交互性片麻痺(Alternating Hemiplegia of Childhood)は、発作性に片麻痺あるいは四肢麻痺をきたす原因不明の非常にまれな難治性疾患です。発症は1歳半以前で、数分間から数日間続く麻痺発作が主症状です。この麻痺は弛緩性であることが多く、片側だけで済むこともあれば、対側へ移ったりあるいは全身麻痺になったりすることもあります。そのため動けなくなってしまいます。この発作は、毎日のようにある場合から、月に2回くらいの場合もあります。ふだんから筋緊張低下のために運動発達が遅れますし、精神発達遅滞もほぼ必発です。他に、不随意運動、眼球運動異常、けいれん発作、自律神経症状などを伴う事がよくあります。特にけいれん重積や横隔膜麻痺による呼吸停止を起こすことがあり、突然死亡することもある危険な疾患です。運動障害や知的障害の程度は軽度から重度までさまざまです。半数の患者は歩行が出来ません。歩行が出来る場合でも、発作時は歩行が出来なくなるので日常生活に大きな支障があります。

本症では、基本的に脳MRIは異常を示さず、発作時脳波でもてんかん波は認めず、確実な診断法はありません。病因は、脳血管障害、イオンチャンネル病、ミトコンドリア異常症などが想定されていますがいまだに確定はしていません。

小児交互性片麻痺と診断されているのは、日本全国でおよそ50人程度と非常に少人数です。しかし、この疾患は専門医以外にはほとんど知られておらず、脳性麻痺やてんかんや脳血管障害などの症状と紛らわしく、確実な診断法がないことから正しい診断が行われにくい疾患です。正確な診断が行われれば、日本全国で2〜3倍の患者がいるのではないかと推測しています。

治療
 現在のところ発作を完全に止める確実な治療法はありません。麻痺発作時間の短縮や発作強度の軽減を目指し薬剤を組み合わせますが、難治です。

 これまでのところ、フルナリジンが最も有効性が高いため、世界中で最もよく使用されています。フルナリジンよりも有効な薬剤はまだ見つかっていません。

 最近発売されたトピラマートがやや有効だったという報告もあります。

 患者数の非常に少ない疾患ですが、原因不明で、非常に難治性であり、現在も確実な治療法はありません。多くの方が重い障害を抱えて生活されています。

 今後、病因研究や治療研究が必要な疾患です。

 どうか、小児交互性片麻痺を難病に認定していただけますよう、よろしくお願い申し上げます。


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