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エダラボン(ラジカット)の小児への適応についての厚生労働省への要望書

2006年12月11日

厚生労働省医薬品食品局審査管理課
課長 中垣 俊郎 殿

日 本 小 児 神 経 学 会
理事長 三池 輝久

要望書

エダラボンについて

 平素は種々ご指導賜り感謝申し上げます。
 小児薬物療法の問題解決につきましても、多大なご配慮を賜り、大変有り難く存じております。
 さて、本年2月28日付けで、本学会から提出させていただきました「エダラボンの小児用量の設定」に関する要望について、最新の状況を踏まえ、再度、提出させていただきます。
小児の脳梗塞(急性期)はけいれん重積、あるいは麻痺などで発症し、残念ながら、しばしば、麻痺などの後遺症を残し、生涯何らかの障害を背負って行くことになります。
脳梗塞については、成人の患者さんは多いですが、小児では患者数が少ないため、現状では治療薬の小児用量も設定されておらず、安全性情報も十分ではありません。このため成人で承認され臨床効果が期待できる治療薬があっても、小児は適応外であるためにその使用を躊躇せざるを得ない場合が多々あります。世界に先駆け2001年に三菱東京製薬(現三菱ウェルファーマ株式会社)から発売されたフリーラジカルスカベンジャーであるエダラボン(商品名ラジカット)もそのような薬剤のひとつであります。エダラボンは発売から今年で5年を経過し、成人の脳梗塞に対して、日本で年間約30〜40万人に処方されております。発売当初から小児の虚血性脳疾患をはじめとした領域での開発要望が高い薬剤であります。
エダラボンの小児脳梗塞に対する使用経験は、以下の関連文献・全国学会発表に示したごとく、学会発表を中心に、近年、多数報告され、小児の脳梗塞に関する試験的な治療指針にも反映されつつあります。小児の脳梗塞に対する臨床効果も期待されており、小児に適用するにあたって懸念される副作用の報告は現在のところありません。
このような状況下で、三菱ウェルファーマ株式会社が小児の脳梗塞を対象とした、市販後臨床試験の計画を持っておられる様です。
以上より、小児脳梗塞の治療にエダラボンが臨床現場で早く使えるようになることを再度、切に要望いたします。

関連文献・全国学会発表

1)

余玲理ほか.脳梗塞を発症した新生児に対するエダラボン(ラジカット)の使用経験(国立舞鶴病院 母子医療センター).第47回日本未熟児新生児学会(2002年11月,大阪).

2)

西口将之ほか.同名半盲,純粋失読を呈した小児脳梗塞の1例.小児科2003; 44(12): 2009.

3)

大杉浩一ほか.インフルエンザB型感染経過中に左中大脳動脈梗塞を合併した6歳男児例(浜松医科大学医学部小児科ほか).第46回日本小児神経学会総会(2004年7月,東京).

4)

矢野喜昭ほか.小児急性片麻痺の2症例(愛媛県立中央病院小児科,愛媛整肢療護園小児科).第47回日本小児神経学会総会(2005年5月,熊本).

5)

福原淳示ほか.サッカーの練習中に発症した小脳梗塞の12歳男児例(都立墨東病院小児科).日本小児科学会雑誌2005; 109(6): 763.

6)

西憲幸ほか.水痘症罹患後に発症した脳梗塞の1例(大阪府立急性期・総合医療センター小児科).大阪府立急性期・総合医療センター医学雑誌2006; 28(1): 54-57.

7)

岡崎伸ほか.【必携!けいれん,意識障害 その時どうする】けいれん・意識障害を起こす疾患の治療・管理のポイント 脳梗塞(大阪市立総合医療療育センター小児神経内科).小児内科2006; 38(2): 370-373.

8)

板垣裕輔ほか.【必携!けいれん,意識障害 その時どうする】けいれん・意識障害を起こす疾患の治療・管理のポイント もやもや病(吹田市立吹田市民病院小児科).小児内科2006; 38(2): 374-378.

9)

早川晶ほか.急性リンパ性白血病(ALL)の化学療法中に片麻痺をきたし,頭部MRIにて早期に脳梗塞と診断しえた1例(神戸大学小児科).日本小児血液学会雑誌2006; 19(5): 521.

10)

由井崇子ほか.梗塞発作を繰り返すもやもや病の1歳7ケ月男児例(東京医科歯科大学小児科・脳神経外科).第48回日本小児神経学会総会(2006年6月,浦安).

11)

熊田聡子ほか.軽微な頭部外傷に伴い脳梗塞を生じた2小児例(都立神経病院神経小児科・佐々総合病院小児科).第48回日本小児神経学会総会(2006年6月,浦安).

12)

原井朋美ほか.Ramsay-Hunt症候群後に脳梗塞を発症した1例(富山大学小児科).第48回日本小児神経学会総会(2006年6月,浦安).

以上


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