日本小児神経学会
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2009年6月4日

厚生労働大臣           舛添 要一    殿
厚生労働省医薬食品局     高井 康行 局長 殿


日本小児神経学会
 理事長 大澤真木子

       

ミダゾラムのけいれん重積状態への適応の早期承認に関する要望 

 厚生労働省におかれましては、常々薬事行政に多大なご尽力をいただき、心から御礼申し上げます。近年は特に新規抗てんかん薬の導入、さらに小児への適応についても前向きに対応いただき、大変ありがとうございます。しかしながら、小児神経疾患の治療に邁進する臨床現場では、いまだに適切な治療薬が保険適応の下に使用できない事例が多々ございます。なかでも、今回はミダゾラムのけいれん重積状態への適応の早期承認について要望させていただきたく存じます。
 さて、けいれん重積状態とは脳炎、頭部外傷、熱性けいれんなどの急性疾患、またはてんかんなどの慢性疾患が原因となり、けいれんが長時間続く状態です。重積状態は脳機能のみならず、呼吸・循環動態に悪影響を及ぼし、生命の危険をもたらします。また、発作が抑制されても後遺症が遺る可能性があります。そこで一刻も早く頓挫させることが最も重要ですが、そのためには速効性でかつ安全な静注薬が必要です。ところが、我が国で重積状態に保険適応のある静注薬はきわめて限られており、保険適応の下に治療を進めますと、第1選択薬としてジアゼパム、第2選択薬としてフェニトン、それで頓挫できなければバルビツール麻酔と進むことになります。しかし、全身麻酔薬で重積状態に適応のある唯一のバルビツール薬であるペントバルビタールは製造中止で入手できなくなりました。その他の上記2剤は速効性と安全性にそれぞれ問題があります。最近、フェノバルビタールの静注薬が開発され、てんかん重積状態(けいれん重積状態を含む)への適応を承認いただき、選択肢は一つ増えましたが、まだまだ不十分であります。
 一方、ミダゾラムは速効性と安全性という観点から保険適応のある他の薬より優れているため、我が国では小児を中心に長年に亘り重積状態に対し保険適応外使用されております。また、厚生労働省科学研究費「小児のけいれん重積に対する薬物療法のエビデンスに関する臨床研究(H14?小児-004)」の結果として提案された「小児のけいれん重積状態の診断・治療ガイドライン」の中では、ジアゼパムの次に使用すべき薬として位置づけられました。国内外で有効性の報告が相次いでいるだけでなく、Nelsonの小児科学の教科書(17版)にも難治な重積状態に有効であると記載されております。このような私達の長年の要望にもかかわらず、開発企業がみつからず保険適応に向けた臨床治験は行われない状況が続いております。
 以上の状況を鑑み、日本小児神経学会といたしましては、ミダゾラムのけいれん重積状態への適応の早期承認を切に望むものであります。重積状態により、生命の危険にさらされる小児の適切な治療が保険適応内で行われるために、ミダゾラムの臨床治験の推進に向けた働きかけなどのご高配を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。


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