日本小児神経学会
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2007年7月24日

厚生労働大臣
厚生労働省医薬食品局
厚生労働省医薬食品局審査管理課 

 柳澤 伯夫 殿
 高橋 直人局長 殿
 中垣 俊郎課長 殿

日本小児神経学会 
理事長 三池 輝久

注意欠陥/多動性障害(AD/HD)治療薬の早期承認について

 平素は一方ならぬご指導を賜り心より感謝申し上げます。以下を要望申し上げたくお願い申し上げます。一般に小児では必要な薬剤の適応承認が獲得されず、適応外使用の問題がありますこと、また、製薬企業が、利潤追求がままならないこともあり、小児の適応承認を獲得することへの努力が行われない現状がございますことも御承知の通りであります。そのために、貴厚生労働省では、「未承認薬検討会議」、「小児薬物療法検討会議」、さらに「有効で安全な医薬品を迅速に提供するための検討会」などを開催して頂いておりますことは、大変有難く心より感謝申し上げております。

 AD/HDは主に小児期に発症し、多動性、不注意、衝動性を中心的な症状とする発達障害であります。そのため、適切な治療や支援がないと、家庭や学校などにおいて社会生活や学業に著しい支障をきたす、友だち関係などの集団において不適応を起こすなど、問題を引き起こしやすくなります。そのため家でも学校でも叱責される場面が多くなり、結果として 二次的に、他の発達上の障害(反抗挑戦性障害、嘘をつく、盗みをするなどの行為障害)や精神症状(不安障害や気分障害など)を合併することが多いことも知られています。また、成長とともにこの疾患による二次的障害―学業の遅れから自尊心が極端に低くなり、自暴自棄的な行動に走るなど―のため、就学や就労の問題に苦しむ若者がいることを学会としても憂慮していますし、社会問題となっておりますことはご承知の通りであります。
 AD/HDの治療は、薬物療法と心理療法を組み合わせて行われますが、症状を抑制する上で薬物療法は欠かせません。欧米では数多くのAD/HD治療薬が承認されており、患者の状況や特性(副作用や薬物依存のリスク等)に応じて治療薬の選択がなされていますが、日本ではいずれも承認されていません(別添参照)。そんな中で私共が長年待ち望んでおりましたAD/HDに対するアトモキセチン塩酸塩が、承認申請されたとの朗報をうけました。
 つきましては、AD/HDの治療薬が日本においても早期に承認され、AD/HDに苦しむ子どもが適切な治療を受けられるようになることを切に希望します。貴省におかれましても、AD/HDに対する有用な薬剤の迅速な審査ならびに早期承認に対してご高配を賜りたくお願い申し上げます。

 なお、本学会と致しましてもご協力できることはできるだけご協力させて頂く所存でございますので、お申し付け下さい。

(別添)

薬剤の
タイプ

薬剤商品名

薬剤商品名

海外での
使用状況

日本での承認状況

米国

欧州

中枢神経
刺激薬

メチルフェニデート

リタリン

未承認

ナルコレプシー、
難治性うつ病、
遷延性うつ病の治療
薬として承認

コンサータ

未承認

ADHD治療薬として
承認申請中

メチリン

 

未承認

 

デキサメチルフェニデート

フォカリン

 

未承認

 

デキストロアンフェタミン

デキセドリン

未承認

 

混合アンフェタミン

アデラル

未承認

 

非中枢神経
刺激薬

アトモキセチン

ストラテラ

未承認

ADHD治療薬として
承認申請中


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